TBS×WOWWOW共同制作ドラマ。主演は香川照之さんと西島秀俊さん。
キャッチコピーは「ヤクザの幹部、実は潜入捜査官」、「エリート警察官、実はヤクザの潜入員」で「潜入捜査編」と「偽装警察編」の2編に分かれて放送されたドラマです。
2編通して明るい雰囲気やほっとする雰囲気がなく、ずっと暗いというか「哀しい」雰囲気があふれています。
潜入捜査官の守屋は長い二重生活で「警察官の自分とヤクザの自分」どっちが本当の自分か分からなくなり、他の潜入捜査官が身元がばれて見せしめのように殴り殺されたニュースを見て、いつか自分も同じようになるかもしれない恐怖と戦い続けます。
一方ヤクザの潜入員高山はエリート警察官としていい生活を送ることができ、仕事でも信頼され成功している。一見すると高山の方が恵まれているように見えます。
しかし高山は代議士の娘・末永万里と近い関係になってしまったことで、ヤクザではない本当の警察官として生活を送ることを望むようになります。
自分がヤクザだと知る者を殺し望みを手に入れたかに見えた高山でしたが、結局別の組の潜入として生きざるを得ない状況になってしまいます。
「偽装警察編」の最後のシーン、高山はたとえどんなことをしても自分にはヤクザとして生きていく道以外ないと悟り涙を流します。
高山が乗っているエレベータが下がっていくシーンですが、これから高山が終わりのない地獄に落ちていく意味があるように思えました。暗い悲しみが残るラストでした。
個人的にはヤクザの組長・小田を演じた小日向さんがあんなに優しげで穏やかな顔と雰囲気なのに冷酷な組長役がドンピシャはまりすぎて怖かったけど最高でした。
西島さんは影のある役が似合いすぎてかっこよすぎました!
香川さんは終始感情をあまり出さない役でしたが、最後の涙のシーンは切なすぎて悲しすぎて心をがっつり掴まれました(-_-;)
全体的に悲しい余韻が残るドラマですが、その余韻にはまってしまって何度も繰り返してみてしまう、そんなドラマです♪